1515stb /裏側からの矯正装置

1515stb目立たない裏側からの矯正装置

歯並びをきれいにしたいと思いつつも、矯正歯科治療中の見た目に抵抗がある方もいるのではないでしょうか? ポピュラーな矯正歯科治療装置は歯の表面にブラケットを装着しますが、歯の裏側に装着する目立たない矯正装置を選ぶことも可能です。

※矯正歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。

舌側矯正(Clippy L、STbライトリンガルシステム)

矯正歯科治療を始める目的として見た目が気になることが一番の動機になっている場合、歯の表側に目立つ装置を装着することに抵抗があるといった方も少なからずいらっしゃると思います。また、人にわからないように治したいと思われる方もいらっしゃいます。そのような患者さんにとって舌側(裏側)からの矯正歯科治療は選択肢の一つになります。

舌側矯正は、装置を歯の裏側に装着する治療方法で、装置が表から見えないため、周囲の視線を気にせず矯正歯科治療を行なうことができ、きれいな歯並び、正しいかみ合わせを獲得することができます。職業上、審美的な制約があったり、目立つ装置がつけられない方などに適した治療方法です。一般的には、舌側矯正あるいはリンガル矯正と呼ばれています。当院ではリンガル装置の中でも、ブラケットの厚みが非常に薄く、装着後の違和感が少ない、TOMY社の舌側矯正(Clippy L)とOrmco社の舌側矯正(STbライトリンガルシステム)を採用しています。

※表は左右にスクロールして確認することができます。

舌側矯正(Clippy L) 舌側矯正(STbライトリンガルシステム)

舌側矯正(Clippy L)

舌側矯正(STbライトリンガルシステム)

上の写真の左側が舌側矯正(Clippy L)、右側が舌側矯正(STbライトリンガルシステム)です。ともに従来使われていた装置より、小さく、厚みにおいても薄くなっています。これまでの装置では違和感が大きく、話しづらいといった点で、慣れるのに時間がかかりましたが、これらの欠点も改良されつつあります。

舌側矯正(Clippy L)はセルフライゲーションブラケット、舌側矯正(STbライトリンガルシステム)もパッシブライゲーション形状のブラケットであり、ワイヤーとブラケットの間の摩擦力が減少するように改良されています。摩擦力が少ないということは、弱い矯正力でも歯が動くということであり、痛みが少なく、治療期間を短縮させるという点でも有利になります。また、歯の舌側(裏側)の方が唇側(表側)より表層のエナメル質が厚く、唾液による自浄作用や再石灰化作用等の効果が得られやすいので、歯の表側にブラケット(装置)を装着した場合よりも虫歯になりにくいといえます。

ただし、舌側矯正のデメリットとして、歯の舌側は一人ひとり形状が大きく異なり、既成のブラケットをそのまま使用することはできないため、舌側矯正ではその人の歯の形に合わせてオーダーメイドでブラケットを調整する必要があります。そのための費用や手間がかかってしまうため、どうしても治療費が高くなる傾向にあります。

また、比較的歯肉に近い位置にブラケット(装置)を装着するため、ブラッシング等の口腔ケアを怠ると歯肉炎になりやすいので、しっかりとしたメンテナンスが必要となります。初めて舌側にブラケットを装着した時、ブラケットが舌に触れることで違和感を覚えることも多くあります。加えて一時的に発音がしにくくなる場合もありますが、ほとんどの方がブラケットを装着してから数週間で慣れて、違和感も薄れこれまでどおりの発音できるようになります。

成人式、結婚式などのセレモニー、就職活動などの大切な時期には、矯正装置が目立たないようにしたいと考えている方にとって適した治療法といえます。

症例の適応とご要望に応じて使い分けます

症例の適応とご要望に応じて使い分けます

上下の歯の裏側矯正にも対応しますが、上の歯だけ裏側矯正することもできます。もともと、下の歯は従来の表面矯正を行っても下の唇に隠れてあまり目立ちません。そのため下の歯は表面矯正を、目立つ上の歯は裏側矯正をする「ハーフリンガル」矯正ブラケットシステムの併用も可能ですのでご相談ください。

リンガルブラケット矯正システムのQ&A

裏側矯正は表側矯正よりも治療期間が長いのですか?
裏側矯正は、見えにくく処置しにくい歯の裏側に装置を装着したり、調整したりするので歯科医師の高度な技術が求められます。しかし経験豊富な歯科医師が行えば、表側も裏側も治療期間はほとんど変わりません。
裏側矯正をすると発音しにくそうですが、大丈夫ですか?
舌が動けるスペースに矯正装置があるので慣れるまでは違和感があります。一時的に舌や唇の動かし方が不自然になり、発音しにくくなりますが、しばらくすると慣れますのであまり心配はいりません。同じ理由で食べにくいと感じることもあるかもしれませんが、だんだん慣れていきます。
裏側矯正は表側矯正にくらべて高額ですか?
裏側矯正のほうが比較的高額です。ですが、ほとんど目立たないという大きなメリットがあります。それから、上下とも裏側矯正にするよりも上の歯だけ裏側にして下の歯は表側の装置を装着するハーフリンガルブラケット矯正システムの選択も可能です。比較的目立たず、そして比較的安価に治療できますので、お気軽にご相談ください。